いざネットショップを出そうと思った時、どこに出すかは多くの選択肢があります。
初めてのネットショップは、選択肢が多すぎてどこに出せばどこまで売れるかわからず、暗中模索ですよね。
また、手間もコストもかかるので、最初は最小限に抑えたいところです。
僕はこれまで一通りネットショップを運営したりコンサルしてきたりするので、その経験からどこに出せばよいのか、おすすめを紹介していきます。
なぜこのような結論になるのか、それぞれのネットショップ出店先の比較をしながら解説していきます!
この記事の目次
モールに出店すべき?ECサイトを作りたいならまずそこを決める
まずは、楽天やヤフーショッピングなどのモールに出店するかどうかを決めましょう。
1番ダメなのは、とりあえずBASEやSTORES.jpなどでネットショップを作ること。
売上によっぽど自信がある場合は別ですが、販路を広げたいという目的なら、確実にモールに出店するほうがよいです。
- 最初の集客の段階で違う
- 面倒な作業をモール業者にほぼ丸投げできる
- 売れれば確実にコストは回収できる
販路拡大が目的ならまずはECモールに出店
今までネットショップをやってこなかったという方はモールに出店するのが確実です。
仮に、独自ドメイン(○○.comや○○.jpみたいなもの)でお店を開いたとしましょう。
お客様は、どうやってあなたのショップを見つけるのでしょうか?
Googleの検索アルゴリズムも日々変化しており、狙ったキーワードで上位に居続けることは困難です。
ネットショップが成功する秘訣は、Google検索以外に集客手段があるかどうかです。
楽天やYahoo!といったECモールに出店するメリットは、集客を代行してくれることに尽きます。
楽天・Amazon・Yahoo!などは、リスティング広告やテレビCMなど、モールにお客様を集めるため多大な広告費をかけてくれています。
ネットショップといえば?と聞かれたとき、この3社がまず頭に浮かぶのではないでしょうか。
実際、ネットで物を買おうとおもったとき最初に開くのはなんでしょうか?
Googleで検索する方は少ないと思います。ほとんどの方は、楽天やAmazonなど日常的に使うネットショップを開いて検索するでしょう。
それくらいネット通販=楽天やAmazonということが日常化しているわけです。
それが、ECモールに出店することがネットで売上を上げるための近道である理由です。
独自ドメインでも成功するパターンはこれ!
ECモールに出店すべき理由は、集客力が全然違うから。
逆に、ECモールに出店しなくても集客できるという環境があれば出店する必要はありません。
そういった方は、独自ドメイン(○○.comや○○.jpみたいなもの)で出店しても成功する可能性はかなり高いです。
ECモールへの費用がかからない分、高利益率も維持できるでしょう。
- 商品にファンがついている
- 多大な広告費が使える
- 商品の知名度が高い
たとえば、実際にリアル店舗で行列ができるほど人気だったり、売り切れ続出という場合があたります。
ほかにも、SNSでよく拡散されるなど、知名度やファンが多い商品であれば成功しやすいです。
一部上場企業など、広告費に多大な予算をさけることも成功しやすい要因の1つといえるでしょう。
実際、ZOZOTOWNなどは地道にファンを増やしたり広告費をかけたりで、モールには出店していません。
インスタやtwitterでファンがついている商品も、モールには出さず独自ドメインで販売しているところも多数あります。
逆に、スカルプDといったシャンプーで有名なアンファーは予算も結構あると思いますが、お客様が買いやすいことを考えてか楽天やYahooにも出店しています。
まとめ
以上、ここではまずネットショップを作るならECモールに出店すべき!ということについて解説しました。
- ECモールは集客力で段違い
- もちろん、モール内の競争もあるが独自ドメインで作るよりはマシ
- 予算がある・知名度がある・ファンが多い商品なら独自ドメインもあり
独自ドメインでネットショップを運営する場合、決済管理や不正決済などあったときの対応など、面倒なことも多いです。
その点、モールはある程度のことは一括管理できるので楽。
最初のスタートから違ってくるので、ネットショップに出店するならまずモールを選ぶことをおすすめします。
出店すべきECモールの1番おすすめは楽天
ここまで、まずネットショップを作るならモール出店がおすすめということを紹介しました。
では、どこのECモールがおすすめかというと、ずばり楽天です。
- 楽天
- Amazon
- ヤフーショッピング
- ポンパレモール
- Wowma!
- Qoo10
有名なECモールといえばこのあたりが上がりますが、最初にチェックしておくのは楽天・Amazon・ヤフーショッピングの3社で十分。
それ以外の店舗は集客力で不安があるので、余裕ができたらで構いません。
ではこの3社のうちどこに出店するかというと、できれば3社すべて。
一気にできない方は、楽天→Amazon→ヤフーショッピングの順番でも大丈夫です。
Amazonに出店すべき理由
最初は楽天・Yahoo!・Amazonの3店舗に出店することをおすすめしますが、どうしても資金がない方は楽天とAmazonだけでも構いません。
なぜなら、Amazonに出店するのはさほどコストはかからないから。
Amazonには小口出品プランと大口出品プランの2つがあります。
小口出品 | 大口出品 | |
---|---|---|
月額登録料 | 無料 | 4,900円 |
基本成約料 | 無料 | 販売する商品ごとに100円 |
販売手数料 | 8~15% | 8~15% |
売れ始めると、楽天よりAmazonの方が手数料が高くなってしまうデメリットはありますが、固定費がない分始めやすいのがAmazonのメリットです。
また、型番商品なら既存の商品に紐付けるだけで良いので楽。
オリジナル商品でも、楽天やヤフーショッピングと比べると商品ページ作りは簡単です。
今や日本のネットショップは楽天かAmazonが多くを占めていますし、最低でもAmazonには出しておきましょう。
- 手数料が安い
- 売上が多くなると楽天よりも高くなるがスタートは始めやすい
- 商品ページを作り込む手間が少なく楽
Yahoo!ショッピングをそこまでおすすめしない理由
楽天出店はコストがかかるデメリットもありますが、集客力においてはモールNo.1です。ネットで売りたければ出さない選択肢はありません。
まずはヤフーショッピングで・・・と考えている方もいますが、ヤフーショッピングはどちらかというと楽天が成功して2店舗目として初めて選択肢としてでてくるところです。
ヤフーショッピングは出店店舗数は多いですが、集客力はイマイチ。出して全く売れないことはありませんが、さほど期待はできません。
Yahoo!ショッピングのメリットは、Amazonに負けないくらい手数料が安い点です。
費用 | |
---|---|
初期費用 | 無料 |
月額利用料 | 無料 |
販売手数料 | 無料 |
ポイント原資負担 | 1%~15% |
キャンペーン原資負担 | 1.5%は必須 |
アフィリエイトパートナー報酬原資 | 1%~50% |
アフィリエイト手数料 | アフィリエイトパートナー報酬原資の30% |
かかるコストは最低でも、ポイント1%+キャンペーン1.5%+アフィリエイト分の1%と合計で3.5%です。
アフィリエイト分は、アフィリエイト経由でない場合は発生しないので、ほぼ2.5%ですね。
つまりほぼ成功報酬というような形になっており、売上が発生しない限りはコストもかかりません。
参入障壁がかなり下がったため、色んな店舗が出店しては退店していくの繰り返しになっています。
この辺りは「なぜYahoo!ショッピングへの出店は成功しないのか」で詳しく解説していますが、開店休業のお店も多く、最初の選択肢でまずYahoo!ショッピングというのはあまりおすすめはできません。
楽天やYahoo!などのECモールに出店するメリット
それでは、モールに出店するメリットをもう度まとめます。
これらモール系に出店するメリットは、圧倒的に集客力です。
なにせ、楽天やYahoo!など、モール自体がめちゃくちゃお金を使って宣伝しているので、モール自体へのアクセスはかなりあります。
これが独自ドメイン自社ショップサイトを開設するとなると、ネット広告など多額の資本を投下しないと、ほとんどアクセスなんて集まりません。
自社サイトはいわば砂漠にお店を開くようなもので、開店休業状態が長く続くことになります。
一方、モールの場合は訪れる客自体は多いので、そこで自分のお店を見つけてもらえばいいわけで、自社サイトほど集客に困ることはありません。
集客面では多大なメリットを享受できるのがモールの強みです。
- 集客力が段違い
- モール内集客に集中すればよい
- モールシステムをそのまま使えるので、決済管理・顧客管理が楽
楽天やYahoo!などのECモールに出店するデメリット
モール系に出店するデメリットは、ルール面とコスト面の2つがあります。
デメリット1.ルールに従う必要がある
これは、例えば楽天に出店したら、楽天のルールに則さないといけない点です。
仮にアパレル店を出店したとしましょう。取り扱いブランドのadidasやNIKEを出品しようとしても、いきなりは無理です。
なぜなら、これら有名ブランドは事前に審査を通さなければ出品ができません。
その審査を通すにも、1年以上前の仕入伝票の提出など1年以上の取扱実績を証明しなければなりません。
無断で出品していると、罰金や最悪の場合退店処置など厳しい処分が待っています。
コピー品などが出回り、モールの信頼を地に落とす行為を防ぐための措置ではあります。
その分ユーザーは安心してお買い物できるわけですからね。この辺はAmazonよりよっぽど安全です。
ECモールで出店する以上は、そこのルールに従う必要があるわけです。
デメリット2.出店にコストがかかる
自社サイトは広告など出しさえしなければドメイン代とサーバー代しかかからない一方で、楽天の出店は最初に初期投資が必要です。
これが少なくとも50万前後は見積もらないといけないわけで、売れるかどうかわからないところにお金をかけないといけないのはハードルが高いです。
まず、楽天のプランには次の4つのプランがあります。
- スタンダードプラン
- がんばれプラン
- ライトプラン
- メガショッププラン
まず、ライトプランを選択する店舗はあまり見たことがありません。
そしてメガショップはかなり特殊な店舗(商品点数が10万点とか、メーカー等かなり大規模にやっている店舗。この規模になるとメガショップのコストなんて大したものではないので割愛)に限られます。
なので最初はがんばれプランとスタンダードプランがほとんどです。
ライト | メガショップ | |
---|---|---|
初期費用 | 60,000円 | |
月額費用 | 39,800円 | 100,000円 |
成約料 ※売上にかかる料金 | 3.5~5.5% | 2.5%~4.5% |
登録可能商品数 | 5,000 | 無制限 |
画像容量 | 500MBまで | 無制限 |
契約期間 | 3ヶ月 | 1年 |
ポイント | 1.0% | |
アフィリエイト手数料 | 2.6%~ | |
カード決済手数料 | 月間決済高の2.5%~3.5% |
メガショッププランは、大規模店舗用ということがわかるかと思います。
ライトプランはスタンダードプランと比べると月額費用は安いですが、システム利用料が高いです。
契約期間も3ヶ月間と短いため、楽天をお試しで使ってみたい方用です。
がんばれプランとスタンダードプランの出店費用は次の通りです。
がんばれ | スタンダード | |
---|---|---|
初期費用 | 60,000円 | |
月額費用 | 19,500円 | 50,000円 |
成約手数料 ※売上にかかる料金 | 3.5~7.0% | 2.0%~4.5% |
登録可能商品数 | 5,000 | 20,000 |
画像容量 | 500MBまで | 5GBまで |
契約期間 | 1年 | |
ポイント | 1.0% | |
アフィリエイト手数料 | 2.6%~ | |
カード決済手数料 | 月間決済高の2.5%~3.5% |
楽天は売上に応じた従量課金なので、成約手数料は売上によって結構変動します。
がんばれプランは月額固定が少ないかわりにロイヤリティが高め、スタンダードプランは月額固定が高いかわりにロイヤリティが低めの計算です。
月商132万以上であれば、スタンダードプランの方が安くなります。
例えば、がんばれプランで月に100万売り上げても、
- 月額費用:50,000円
- 成約手数料:約4%
- ポイント:1%
- 決済手数料:約3%
合計で毎月約13万の費用がかかり、出店コストが売上の10%を軽く超えてしまうのです。
出店後のコスト感については「楽天には格安で出店できる隠れプランがあるらしいからどこまでお得か調べてみた」で詳しく解説していますが、要は月に100万売り上げても、10%くらいのコストは見積もらなければならないということです。
月額出店料は一括前払いなので、がんばれプランなら年間一括払いの234,000円、スタンダードは半年一括払いの年2回、60万が必要となります。
売れるとわかっているなら、スタンダードプランにしておいた方が月々のロイヤリティが安くなりますが、どのくらい売れるかわからない店舗はがんばれプランが多いです。
となると、初期費用6万+出店料234,000円の合計30万近いお金を用意しなければなりません。
ネットショップをやりたいけど、自社サイトでは自信がないからモールで・・・と考える店長さんにとっては、ここがネックになるわけです。
ここで、30万を用意することを重荷に感じる店舗はヤフーショピングに流れるわけですね。
ただ、「なぜYahoo!ショッピングへの出店は成功しないのか」でも解説しているように、Yahoo!ショッピングもなかなか厳しいのが現状です。
独自ドメインで自社サイトの運営を考えている方へ
ECモールの出店を選択肢に入れない場合は、独自ドメインでの自社サイト運営となります。
自社サイト運営とは、「モールに依存せず、自前でECサイトを持ち運営する」ということです。
楽天とかの出店が、イオンやルミネといったショッピングモールへの出店だとすれば、自社サイトは完全独立で自分のお店を開く感じです。
当然、集客から何から何まで自分でやらなくてはいけません。その分コストもかかってきます。
一切のコストをかけずに自社サイトを運営で売れることなんてまずありえないです。コストをかけたとしても、売れるかどうかわからないんですから。
そのくらい、自社サイトでの成功って難しいです。お客さんの立場になって考えてみましょう。
どこの誰ともわからないショップで個人情報入力して買うよりも、既にアカウントを持っている楽天やAmazonで買う方がはるかに信頼性は上ですよね。ポイントも貯まりますし。
このようにスタートから違うわけで、いかに自社サイトが難しいかがわかります。
自社サイトの集客方法
では、いざ自社サイトで展開することになったら、どのような集客方法があるでしょうか。ぱっと思いつく限りで次のようになります。
- SEO
- リスティング広告
- SNS
- アフィリエイト
- オウンドメディア
- 記事やWEBの純広告
- TV・雑誌取材
- チラシ・雑誌などオフライン広告
これだけ出てきました。
もちろん一気にやろうとすればお金も労力も時間もきりがないので、実際は少しずつできる範囲から展開していくことになるでしょう。
ただ、結果的に楽天への出店費用よりコストがかさむことはよくあることです。
よほど商材に魅力があったりUSP(自社の強み)に自信があるのなら自社サイトでも良いかもしれませんが、大半の方は挫折するのでモールに出店することをおすすめします。
どうしても自社サイトを作りたいならカラーミーショップから始めよう
それでも、どうしても自社サイトに出店したい方は、カラーミーショップ がおすすめ。
カラーミーショップは、独自ドメインも設定できますし、月額料金も900円から始められるお得なネットショップシステムです。
もっとカスタマイズしたい方は上位プランを選べばいいですし、それでも月額3,240円と、楽天や他の自社カートシステムと比較すると相当安いです。
売れるかどうか自信がなく、とりあえずネットショップを始めてみて感覚をつかみたい方は、カラーミーショップがおすすめです。
個人・小規模でネットショップを開くならSTORES.jpかBASE
個人や小規模事業者の方がネットショップを開くなら、STORES.jpかBASEもおすすめです。
こちらは月額無料でショップが開け、かかるコストは成約手数料のみ。
それならヤフーショッピングでいいじゃないか、と思うかもしれませんが、STORES.jpかBASEのメリットは簡単にショップが持てるという点。
必要情報を入力すればすぐにお店が開ける上に、商品ページの作成もシンプル。
ヤフーショッピングは商品ページの作り込みやらショップデザインの作成やらで時間がかかりますが、STORES.jpかBASEは簡単です。
月額費用 | 決済手数料 | |
---|---|---|
STORES.jp | ・0円 ・1,980円 | ・3.6% ・5.0% |
BASE | 0円 | 6.6%+40円 |
では、STORES.jpとBASEのどっちが良いかというと、僕はSTORES.jpをおすすめします。
理由は、使える機能が多いことと手数料の安さです。
仮に利益率が低い物販であれば、手数料数%が命取りになる世界。手数料はかなり重要です。
その点からみても、STORES.jpをおすすめします。
どちらも初期費用・月額無料で開設できます
ネットショップ出店先おすすめまとめ
以上、ネットショップを始める時、まずどこに出店すればよいのかまとめました。
手軽に始められるのでSTORES.jpを使う方も増えていますが、多少初期投資をしてでも楽天、どうしても厳しいならYahoo!ショッピングやAmazonに出店する方が売上はたてやすいです。
競争率は年々高まっているとはいえ、ネットショップで成功している方も多いですし、是非チャレンジしてみましょう!
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